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皆さんこんにちは!
サカエ鋼業株式会社、更新担当の中西です。
今回は、建設工事に欠かせない「鉄筋組立工事」が、どのように“環境”と向き合っているのかを詳しく見ていきます。
建物の強度を決める鉄筋。構造物を支える“骨組み”をつくるこの仕事は、非常に重要である一方、見えないところで多くの環境課題とも直面しています。鉄筋工事の現場では、資材の大量消費、加工・溶接に伴うエネルギー消費、そして安全管理まで、多角的な配慮が求められているのです。
鉄筋工事は、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)など、あらゆる建築物・土木構造物においてコンクリート内部の「骨格」となる鉄筋を組み立てる工事です。
現場では以下のような工程が含まれます:
鉄筋の搬入・運搬
加工(切断・曲げ)
配置・結束(番線・結束線による手作業、または圧接)
コンクリート打設前の最終確認
鉄筋の精度がコンクリート構造体の耐震性・耐久性に直結するため、極めて高度な精度が求められる仕事です。
鉄筋そのものは製鉄工程において大量のCO₂を排出する資材です。
また、製品としての鉄筋も運搬や加工に膨大なエネルギーを要し、カーボンフットプリントが大きいことが指摘されています。
グラインダーやベンダー(曲げ機)、切断機などを用いた加工では、粉じんや火花が発生します。
これに伴う騒音・振動・火災リスクにも対応が必要です。
加工ミスや端材、余剰発注によって出る鉄筋の廃材は、リサイクル可能ではあるものの、適切な回収と分別処理が必要です。
配筋ミスがあれば、解体ややり直し作業でさらなる資源ロスも発生します。
鉄筋工事の現場では、以下のような環境配慮型の実践が進んでいます。
使用済み鉄筋やスクラップから再生された**「再生鉄筋(リサイクルバー)」**を導入する現場も増加。
国内の製鉄所では電炉方式によるCO₂削減も進行中。
鉄筋加工を現場ではなくプレカット工場で集中管理し、CADデータに基づく正確な加工で端材・ミスを最小限に。
工場内では粉じん・騒音対策も徹底され、現場の環境改善にも貢献。
配筋設計図をもとにしたBIM(Building Information Modeling)連携により、部材数や加工量を最適化。
デジタルツールによる施工管理が、ムダややり直しを防ぎます。
作業員の熱中症・火傷対策(特に夏場の溶接現場)
防音・防じんマスクの支給や作業間休憩の適正化
作業車両や搬入ルートのアイドリングストップ・時間帯調整
など、環境問題への取り組みは、作業員の健康と安全を守ることにも直結しているのです。
環境負荷が避けられない鉄筋工事ですが、それでも「どう減らすか」「どう共存するか」を真剣に考える現場が今、確実に増えてきています。
次回は、こうした課題を解決に導く“未来の鉄筋工事”について、テクノロジーと人材の視点からご紹介します!
次回もお楽しみに!
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